まずはアレルギーを確認しよう

実は、果物は食物アレルギーを起こしやすいモノが多いので赤ちゃんの離乳食で与えるときは注意が必要です。 特にオレンジ・キウイフルーツ・桃・リンゴ・バナナの5種類は「特定原材料に準ずる20品目(国が食物アレルギーを起こしやすいと認定した食材のこと)」に入っているので、離乳食で使うときは特に注意しましょう。

さて、離乳食で初めての食材を使うときは「小さじ1」が原則ですが、果物を初めて使うときは、食物アレルギーのことを考慮して「耳かき1杯」から始めた方がいいです。 また、忘れてはならないのが「加熱」。 果物は加熱することで食物アレルギーの発症を抑える働きがあるので、加熱するのも忘れないようにしましょう。

ということで、初めての果物は「必ず加熱で耳かき1杯から始める」ようにしましょう。

目次

リンゴを始めるタイミング

リンゴは離乳食初期から与えることができます。 上でも書いたようにアレルギーを引き起こす可能性があるので初めは加熱して少量から食べさせましょう。 尚、リンゴは加熱することで酸味が減って甘味が増すので、初めだけでなく中期・後期や完了期もレンジや小鍋で加熱すると食べやすくなります。 初期はすり下ろして、中期は細かく刻んで、後期は食べやすい大きさに切って与えるといいです。

リンゴは握り締めても簡単には潰れないため、手づかみ食べの時期にもピッタリ。 ちなみに、我が子が離乳食の後期に差し掛かった頃、実家の母が試しに櫛型切りのリンゴを手に持たせてみたところ、なぜか手に握り締めたままペコペコとお辞儀を繰り返していました。

まるで「こんにちは!こんにちは」とでも言っているかのように、まじめな顔で何度もペコペコ。その姿を見て母と私で大爆笑してしまいました。 その後、梨も持たせたのですが、リンゴのようにお辞儀せず。あれはいったい何だったのでしょうか? 未だに意味不明ではあるものの離乳食のいい思い出になっています。

砂糖不使用!甘くてやわらかいリンゴ煮

離乳食やおやつにぴったりのリンゴ煮をご紹介します。

材料
リンゴ1個、レモン適量

作り方
1. リンゴを月齢に合わせて切る

2. 鍋にリンゴとリンゴがひたひたになるまで水を入れる

3. 種が入らないようレモンをしぼり入れる

4. 弱火でリンゴがやわらかくなるまで煮る(約10分)

砂糖を使わなくてもリンゴを煮ることで甘さがぐんとアップ。レモンを入れると変色を防いでくれます。 フタ付きの容器で冷蔵保存しておけば、2週間は持ちます。

バナナの与え方

バナナは離乳食初期から与えることができる果物です。 初期はペースト状にして、中期は細かく刻み、後期は食べやすい大きさにカットしてあげましょう。あと、バナナは安価で一年中手に入りやすいですが、実はアレルギーを起こす可能性のある果物なのです。 従って初回は必ず加熱してから少量を食べさせ、その後も十分に注意しながら進めましょう。

また、バナナは糖質が多いのでエネルギー源として主食代わりにもなります。葉物野菜と合わせることで味だけでなく栄養のバランスも良くなるのでおススメ。 ただ、バナナはお粥や野菜などと違い、甘くて美味しいので食べ過ぎないようにしましょう。

ちなみに、我が子はペースト状のバナナをヨーグルトに混ぜるのがお気に入りで、他の離乳食と比べると明らかによく食べました。 作る手間もほとんどない上に美味しそうに食べるので離乳食の定番メニューになっていたのですが、ある日、お昼の離乳食で欲しがるままたっぷりと食べさせたところ、夕方に見事にリバース。 リビングが大変なことになりました。何事もほどほどが一番だと実感した出来事となりました。

ところで、上で「初期はペースト状にしてから与える」と書きましたが、そのペースト状にするとき、すり鉢を使う方が多いと思いますが、すり鉢って隙間に食材が入り込んで洗うのが面倒。 というわけで、私はすり鉢ではなくスプーンでバナナをペースト状にしていました。

やり方はバナナの皮を「焼きバナナ」をする時のように半身だけ剥き、あとは固いカップアイスをスプーンですくうときのように削ぎ取るだけです。 すると、あっという間にペースト状のバナナが出来上がり。これならスプーンを1本洗うだけなので片付けも簡単です。

オートミールのバナナ粥

オートミールのバナナ粥をご紹介します。

材料
オートミール、牛乳、バナナ

作り方
1. 大さじ3のオートミールに牛乳をひたひたになるまで入れ、最後に小さじ1の水を入れます。それをレンジで1分加熱します。

2. 次にフォークでつぶしたバナナ(1/2本)を入れれば完成。

牛乳や水の量を調整すれば、離乳食初期からでもOK。 このオートミールのバナナ粥は甘くておしいので、朝食にピッタリの簡単メニューです。

みかんをあげるときの注意点

みかんは離乳食初期から食べられます。 初期は搾って果汁にして、中期は細かく刻んで、後期は食べやすい大きさに切ってあげましょう。 みかんは「そのまま生で食べさせてもヨシ、果汁にして離乳食の味付けとして使ってもヨシ」というママの強い味方です。

ただ、みかんも稀にアレルギーを起こすこともあるので、初回は必ず果汁を加熱したものを少量ずつ与えながらゆっくりと進めて行きましょう。 あと、赤ちゃんはみかんの薄皮は食べられないので、薄皮を取るのも忘れないようにしましょう。

ちなみに、我が子が便秘になったときは、必ずみかんを食べさせていました。 みかんは食物繊維だけでなくビタミンCもたっぷり含まれているので、便秘気味の赤ちゃんに最適な果物です。

ぶどうの進め方

ぶどうは離乳食初期から食べさせることができますが、ペースト状にしにくいので潰して果汁にして与えましょう。 中期は皮と種を取り除いて細かく刻み、後期は小さく切って食べさせましょう。

ぶどうは他の果物に比べてアレルギーの発症率は低いと言われていますが、やはり最初は加熱しましょう。 尚、ぶどうを加熱するときは注意が必要です。 鍋で加熱するときは問題はないのですが、電子レンジで皮付きのぶどうを加熱すると、発光したり爆発したりすることもあります。 ということなので、ぶどうは電子レンジで加熱しないほうがいいです。

梨を食べさせてみる

梨の進め方は上で紹介したリンゴの進め方と同様です。 さて、梨には様々な品種がありますが、水分量の多い梨のほうが赤ちゃんは好みますので、水分が多い「幸水」や「豊水」を選ぶといいです。

ただ、我が子はリンゴは好んで食べたのですが、梨は食べませんでした。皮をむいてしまえば見た感じはそっくりなのに、味がダメだったのかな? 「小さいながらにちゃんと味わっているのだな」と関心しました。

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イチゴの進め方を教えて

イチゴは離乳食初期から与えて大丈夫です。 初期は裏ごしして滑らかにして、中期は細かく刻んで、後期は薄くスライスに切ってから与えるといいです。 イチゴはアレルギーを引き起こす特定原材料に指定されていないものの、初めは加熱して少量を与え、食後に体調の変化が無いかどうかを注意深く観察するようにしましょう。

ちなみに我が子は中期に離乳食が進まなかった時期があったのですが、なぜかイチゴだけは良く食べました。 このときは、「イチゴが主食」状態になっており、ドンと出費が増えて困った思い出があります。

桃は注意が必要

桃は離乳食初期から与えることができますが、アレルギーを引き起こしやすい「特定原材料に準ずる20品目」に指定されているので、初めて与える際は特に注意が必要です。 最初は必ず加熱して食べさせ、それが平気なら生の桃を極少量ずつ…というように慎重に進めていきましょう。

実は、我が子は離乳食で桃を出すとよく食べてくれたのに、現在は食べてくれません。 家族で桃狩りに行ったこともあるのに…。桃ソフトクリームを美味しそうに食べていたのに…。 お陰で桃を食べる機会がグンと減ってしまいました。トホホ…。

メロンの食べさせ方

メロンは離乳食初期から食べられる果物ですが、最近「メロンアレルギー」を発症する人が増えているようです。 尚、メロンアレルギーは花粉症の起こす植物として有名なブタクサアレルギーを持っていると発症しやすいとのこと。

赤ちゃんは花粉症にならないと言われているので、過剰に心配する必要はないですが、他の果物と同様に 初期は皮と種を取り除いてから搾った果汁を薄めて加熱したものを与えましょう。

さくらんぼは離乳食に向いていない

さくらんぼは果肉が固くペースト状にならないので、初期は与えず、中期以降から与えるようにしましょう。 ただ、さくらんぼは小さいなので皮と種を取り除くのが大変なので、中期以降も無理にさくらんぼを与える必要はないと感じています。

さらに、さくらんぼは離乳食を卒業し幼児食に移行したときにも注意が必要です。 さくらんぼはそのまま食べると喉に詰まる危険がある大きさなので、必ず、1/2から1/4に切ってあげてから与えるようにしましょう。

パイナップルは離乳食でNG

パイナップルやパパイヤ、マンゴーのような南国フルーツはタンパク質分解酵素が多く含まれているため、消化器官が未熟な赤ちゃんには刺激が強すぎるので、離乳食で与えないようにしましょう。 尚、パイナップルは離乳食が完了してからも、慎重に食べさせた方が良い果物の1つです。

実は、パイナップルは食物繊維が豊富ということで我が子が2歳頃から食べさせていました。 スーパーで売られているカットされたパイナップルをさらに3等分に切って食べさせていましたが、食べ過ぎるとお腹が緩くなってしまうことが多々ありました。 もちろん、どんな子供でもお腹が緩くなることはないでしょうが、幼児食でパイナップルを食べさせるときも細心の注意が必要です。

ちなみに、我が子は生のパイナップルは好んで食べるのに、パイナップル味のキャンディーは好みでないようです。 「風味がダメなのかな?」本当に子供の食事は難しいです。

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キウイフルーツも止めておきましょう

キウイフルーツは種のざらつきや酸味、さらにアレルギーの心配もあるので離乳食初期、中期では避けるのが無難。 後期からは食べさせてもいいのですが、赤ちゃんの消化器官が発達してからトライすれば十分という食材です。

それでも後期以降にキウイフルーツを与えたい場合はグリーンキウイではなく酸味の少ないゴールドキウイがおススメ。 後期でも初回は種の部分と中央の白い部分を取り除いてから潰し、加熱してから少量を与えます。

キウイフルーツは本当にアレルギーを起こしやすいので気を付けるようにしてください。 ちなみに、我が子が初めてキウイフルーツを食べたのは2歳で、最初は好んで食べていたのですが、現在は何故か食べません。また食べてくれるようになるまで気長に待つしかないようです(笑)

フルーツ缶詰の進め方

フルーツ缶詰は初めから下ごしらえがしてあり、季節を問わず手に入る上、生の果物よりも安価なので重宝しますが、使い方には注意が必要です。 まず、フルーツ缶詰のフルーツは甘いシロップに浸かっています。 この甘いシロップは糖分が多いので、内臓機能が未熟な時期である離乳食初期・中期は食べさせないようにしましょう。 そして、「後期以降なら食べさせてもいい」と言われていますが、糖分の多く含まれているフルーツ缶詰を、無理に離乳食で使うことはないというのが私の意見です。

ちなみに、我が子は比較的、生の果物は好んで食べましたが、フルーツ缶は一切食べませんでした。 生の果物とは味も食感も違うので受け付けなかったようです。 ということで、フルーツ缶詰デビューは小学生からでも遅くないと感じています。

果物嫌いを克服

甘くておいしい果物ですが、酸味や食感が苦手で嫌がる子もいます。 口に入れてもベエーっと吐き出してしまったり、そもそも口に入れようともしなかったり…。 そんな様子を何度も目にすると「もー!!せっかく時間をかけて用意したのに、なんでひと口も食べないのよー!」とイライラスイッチがONになることだってあります。

でも、嫌がる果物を食べさせようと頑張り過ぎるのはNG。ママの焦りやイラ立ちは赤ちゃんに伝わりますから、食べさせようとすればするほど余計に食べなくなってしまうこともあります。 そんなときはまずは、「思うように果物が進まなかったとしても、その分の栄養は他の食材で補うことができるので特に困ることはない」と考えるようにしましょう。

そして、嫌いな果物をどうすれば克服できるかゆっくり考えていきましょう。 赤ちゃんが果物を嫌がる主な理由は、上にも書きましたが、ザラザラ感やシャリシャリ感などの食感と酸味です。 ちなみに、我が子は果物の「ベトベト感」がダメだったようです。

そこで、まずはじめに試してほしいのが「加熱してペースト状にする」です。 酸っぱいイチゴを加熱すると甘いジャムになるように、熱が加わることで酸味が抜けて甘くなります。 また、ペースト状にすることで食感が滑らかになり食べやすくなります。

初めて食べる果物は加熱が原則なので、「加熱してペースト状にする」は試されていると思いますが、一度ダメでも中期、後期も加熱してペースト状にした果物を食べさせてみてください。時間が経過すると食べてくれることは結構あります。

次に加熱しても食べてくれないときは、ヨーグルトに混ぜて食べさせてみてください。 このとき、1種類の果物でダメなら、複数の果物を入れてみてください。 これでも食べてくれないときは一旦果物を与えるのは止めましょう。 そして、次は幼児食に入ったら再度、果物にチャレンジしてみましょう。

ちなみに、我が子は離乳食の時期はバナナとみかんとイチゴしか食べませんでしたが、3歳になる現在はリンゴ、ぶどう、梨も食べられるようになりました。 子どもによって食べられるようになる(食べてみようと思う)タイミングが異なるんだなーと実感する日々です。

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